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大脳基底核−視床−大脳皮質神経回路モデル

1. プログラム名

大脳基底核−視床−大脳皮質神経回路モデル

2. 開発責任者

銅谷 賢治(沖縄科学技術大学院大学 神経計算ユニット 教授)

3. 主な開発者

五十嵐 潤, Jan Moren(沖縄科学技術大学院大学 神経計算ユニット 研究員)
庄野 修(Honda Research Institute Japan)

4. 内容

概要

大脳基底核−視床−大脳皮質をつなぐ神経回路は、自発的な行動選択とその結果による学習(強化学習)に深く関わると考えられていますが、その変調はパーキンソン病などの精神神経疾患を引き起こします。このモデルは、この回路を構成する複数の種類の神経細胞の発火特性と結合関係に関する最新のデータをもとに、小型ほ乳類の全脳規模のシミュレーションを可能にするものです。

詳細

  • 神経細胞モデルとその回路シミュレーションには、NEST (http://www.nest-initiative.org)を使い、ドイツJülich Research CenterのMarkus Diesmann博士のグループとの協力により、京への移植と最適化を進めています。
  • 大脳基底核モデル、視床−大脳皮質モデル、感覚入力と運動出力の結合には、MUSIC(http://software.incf.org/software/music)を使い、分散モジュール化されたプログラム開発を実現しています。
  • OpenMP+MPIによるハイブリッド並列化は、NESTとMUSICにより実現されます。

5. どんなことができるか

  • 大脳基底核−視床−大脳皮質神経回路での確率的な行動選択を再現します。
  • ドーパミンが枯渇した状態でのパーキンソン病特有の振動の発生、L-DOPAや脳内電気刺激による症状の改善を再現し、新たな治療指針の探索を可能にします。

6. 関係論文

Moren J, Igarashi J, Shouno O, Sreenivasa M, Ayusawa K, Nakamura Y, Doya K (2014). On-line integration of multiple neural network and musculoskeletal models. Frontiers in Neuroinformatics. doi: 10.3389/conf.fninf.2014.18.00015

7. チュートリアル資料

NEST, MUSICについてはそれぞれのwebページを参照ください。 本モデルのチュートリアルはまだありません。

8. 関連する教科書

Houk JC, Davis JL, Beiser DG (1995). Models of Information Processing in the Basal Ganglia. MIT Press.
Gerstner W, Kistler WM (2002). Spiking Neuron Models. Cambridge University Press.

9. マニュアル

モデル完成後に公開予定。

10. 処理の手順

モデル完成後に公開予定。

11. ソフトウエアのダウンロード

モデル完成後に公開予定。

12. 著作権

沖縄科学技術大学院大学

13. ソフトウェアの概要

(1)計算モデル化の方法

積分発火型神経細胞モデルをもとに、複数のイオン電流、シナプスの可塑性を導入したもの。

(2)計算方法

NESTは行列指数法によりスパイク発生時刻を効率良く正確に計算します。

(3)並列化の方法

NESTは多数の神経細胞を与えられたノードとコアに割り当て、MPIとOpenMPによる並列計算を行います。MUSICは、複数のプログラム間でのスパイクイベントの通信をMPIにより実現します。

(4)開発言語等

Python, PyNEST, SLI, C++

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