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計算生命科学の基礎

 生物学、医学・薬学、農学などの生命科学は20世紀後半に飛躍的な発展を遂げ、21世紀は「生命科学の時代」とも言われ、物理、化学の基礎的な理論と共に、世界的に蓄積されている膨大な生命科学データベースを基盤に研究を進めることが求められています。さらに理学、工学の基礎的な理論を生命科学に生かしていく場がますます求められています。

 そこでSCLSでは、生命科学と理工学の接点をなす計算生命科学の研究を進めていくための基礎講座として神戸大学計算科学教育センターと連携し、学生、大学院生、社会人を対象とした連続講座を2014年10月より公開しています。

 講義は生命科学と理工学の接点から社会への応用まで「ゲノムから見る生命科学」、「タンパク質からみる生命科学」、「医療・創薬における計算生命科学」の3編15回で構成されており自分のパソコンから気軽に参加することができます。

 毎回、大学・企業・各分野で活躍している講師陣が、計算生命科学の概要からデータマイニングの技術や遺伝子発現データベースの紹介、タンパク質の分子動力学シミュレーションの計算手順や解析法、さらに医療や創薬の現場での計算生命科学の研究の現状や将来像について紹介します。

 参加登録している聴講生は全国の大学・大学院生や企業の研究者ら約260名です。今後は、聴講生らによる計算生命科学コミュニティを形成し、スーパーコンピュータの聖地・神戸が「計算生命科学の情報発信基地」となり計算生命科学がさらに発展していくものと確信しています。

 2014年度の講義は2015年2月3日(火)で終了となりますが、2015年度も開講を予定しております。どうぞご期待ください。

    
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ご利用いただいた方の声

mu2lib講習会の様子

 SCLSの代表機関である理化学研究所 HPCI計算生命科学推進プログラムの高度化推進グループは、神戸市のポートアイランド内に開設された理化学研究所計算科学研究機構に本拠地を置き、各研究課題の円滑な実施を側面から支援するための業務を担当しています。その内容を要約すると、(1) 計算機資源の効率的マネジメント、(2) 「京」利用に関する研究支援と協力、の2点にまとめられます。(1) については、課題を直接担当する研究者や関連する医療・製薬企業などの関係者が「京」を中心としたHPCIシステムの能力を十全に活かして利用できるよう、これらを補完する目的でSCLS計算機システムと呼ばれる独自の計算機環境を整備・運用しています。その運用方針は運営委員会を設けて検討の上、決定されます。この環境には利用者の利便性を考慮して公開ソフトも移植されており、多くのユーザーに利用されています。主に「京」での実行へ向けた準備作業や、実行後の後処理等に利用されています。(2) については、学会・研究会への参加やインターネット上の各種公開情報を通じて「京」の利用において必要となる高度な並列化技法やプログラミングテクニックといったノウハウの開拓と蓄積に努めると共に、課題担当者を対象にそれらの適用を行い、細胞内シグナル伝達プログラムの並列性能向上などに役立ててきました。また、研究成果の一般への普及を図るため、開発されたプログラムの利用講習会を適宜実施しています。それ以外にも、HPCI環境を使いこなせる高度な知識と技能をもった人材を養成するため、計算科学研究機構、他の戦略分野、登録機関/HPCI運用事務局等の分野外の組織とも連携し、各種の講習会やセミナーなども開催しています。

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